日本財団 図書館


 

して長い目で見て社会全体を変えていくために、最も大切なことは教育である。優れた環境教育システムを持てない国には、持続可能な社会は達成できないとも言えよう。また、教育は内容が最も大切である。我が国においては、環境問題や環境教育への深い認識自体がまだ広がっていないため、優れた環境教育教材は少なく、質的にも量的にもたいへん不足している。
日本社会においての環境問題についての認識、価値観の変革が行われていないため、優れた環境教育が進まず情報自体も不足しているという、このような悪循環の状況を変えるには、国内でのさまざまな草の根レベルでの活動もさることながら、より速く、劇的に改善を起こす起爆剤が必要である。そこで、世界の進んだ環境教育の情報を、調査、解析、整理して、問題点や優れた工夫点を評価し、日本の社会に新しい情報としてそそぎ込んでいくことは、今の日本社会にとっては大変重要である。
教育の指導者、そして子どもたちを、どのようにして育成し、環境教育の構造を変えていくか、次章以降の国内、海外の調査結果からさらに明らかにしていきたい。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION